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樹木について
木材について①
―木材の特徴―
木材について②
―新しい木材―
木材について③
-KITOKURASの木材-

「木材について② ー 新しい木材ー」

新建材【しんけんざい】とは
新素材や新製法を用い、従来のものと同等の機能や外観を持つように作られた人工建材のこと。
紙、木、石、金属等は従来の建材として用いられていたが、
その代替建材として、ビニールやプラスチック製などが多く普及。
安価で材料にばらつきがなく、加工簡単などのメリットがある。集成材や人工大理石など。< 建築・住宅用語集より>

この新建材という素材が、なぜ必要とされるようになったのか、
木材における新建材には、どのような製品があるのか、その特徴を
材木屋の視点でお話しします。


① 動かない木が必要

「材の木について① 」でお話ししたように、
木は、乾燥する過程で、小さくなったり、割れたり反ったりします。
また季節毎に大きくなったり小さくなったりします。
その伸び縮みや、割れや反りを上手く利用して加工したり、強度に変える大工技術が日本にはありました。
しかし、施工方法の変化、工期の短縮化、単純化、住宅本体にかける予算の削減に伴って、
工業製品のように、どれも同じ、均一で加工しやすい、クレームの出ない木が必要とされるようになりました。
そんな訳で今から戦後の家づくりにおいて、「動かない木」「割れない木」「どれも同じ木」が
必要とされるようになってきました。

最新の製材工場に見学にいくと、人の姿がありません。
ボタンを一つ押すと、丸太が柱や梁などの
構造材に出来上がって出て来るのです。
均一な工業製品化された木材を使うと、
人間が木の目を見る必要がないからだそうです。


② 木の新建材、集成材、合板、MDFとは?

動かない木、割れない木、どれも同じ木、強度が均一な木はないものか、と
作られるようになった木質系材料の一つが、集成材や、合板、MDFです。
小さくカットした木を接着剤で貼り合わせてつくります。

* 社団法人日本木造住宅産業協会(2010)
木造軸組住宅における国産材利用の
実態調査報告書より

③ 糊で貼り合わせた材の特徴

小さくした木と木の間に糊が入り、強度が増し、
均一化されたように伝えられていますが、それは糊の強度であり、
また、調湿作用で木が息をしようとしても、糊の層で止まってしまいます。
さらには、糊に含まれるホルムアルデヒドなどの有害物質は、
アレルギーの原因として心配です。

現在日本の建築には、最低459種類の合成化学物質が使われているそうで、
それらが最悪、ドラム缶1杯分も室内に蒸発、揮発してくるのだそうです。
<「健康住宅革命」(花伝社 発行)より>
シックハウスの原因といわれているのが、
このホルムアルデヒドなどの揮発性有機化学物質なのです。


④ 糊の家?!

近年、多くの家が集成材と合板とクロスで出来た、「糊の家」です。
これでは、せっかく木を使っていても、糊の層で呼吸が止められるので、
ラップに包まれているのと同じ。
中にいる人も木も息が出来ず、かわいそうです。

家が呼吸が出来ないとどうなるでしょうか。
ドアや窓が人間の口や鼻だとすると、家の壁や屋根などは皮膚にあたるでしょう。
例えば、私たちがナイロン製の雨合羽なんかを着て、動き回ってると、汗がこもって気持ち悪くなりませんか?
家も同じです。壁の中に湿気が抜けずにたまって行くと、
カビやウイルスの発生の元となり、家の急激な老朽化にも繋がります。
近年では上に述べたような、家の中にける揮発性有害物質や、湿気を強制的に入れ替えるために
24 時間換気扇を回すようにしましょう、という法律もできたのですが、
そもそも、換気しないといけなくなるような素材を使わなければいいのにな、
と、材木屋は思うのです。


⑤ 木材の乾燥方法

反らずにねじれない、割れない木、強度が均一な木はないものか、と考えられて、
現在多く流通しているのは「高温人工乾燥材」です。
近年、木材の乾燥には様々な方法が考えられていますが、
「高温人工乾燥材」のように100℃以上の高温で乾燥すると、
水分が抜けて、硬い木になりますが、香りや粘り、艶はなくなってしまいます。
細胞が死んでしまうので、調湿作用もほとんど働かないようです。

高温乾燥された材は、一見、割れもなく含水率も低くなり、
もう割れたり反ったりしない、クレームを起こさせにくい材料です。
しかし内部割れと言って、木の内側がパサパサになってしまうのです。
それは、乾燥の過程で、精油や芳香成分、防虫防カビ成分、
粘り成分のリグニンなどが木口から泡を吹いて沸騰・噴出するからです。


⑥ 新建材、便利だけど・・・

このように、糊で貼り合わせたり、高温で乾燥させた材は、
香りや粘り、艶、防虫・防カビ効果、調湿作用を失い、
「生きていない」と私たちは考えています。
繰り返しますが、木は、材料になっても生きています。
何もしていない、そのまんまの無垢の木は、香りや艶、粘り、調湿作用があり、
それは人が快適に過ごすのにとても役立ちます。
それに、良い香りと、やさしい木目、室内の湿度を穏やかに調整してくれ、
深呼吸のできる空間をつくり、私たちを癒してくれます。

残念ながら、売り手、作り手の立場でのみ考えられた木は、その素晴らしい特徴が、手間のかかる弱点として抑え込まれ、
使い手は木の見た目しか享受できていないように思われます。
それに、木を何度も製材して、小さくして、またくっつけたり、高温で乾燥するために、
限りあるエネルギーを使うのはもったいないなと思います。
ほんの二十年前まで、千年以上も、そんなことをしなくても、千年以上もつ、建築物を建てることができていて、
豊かな木造建築の文化を先人たちが築き上げてきているのですから。


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